
町内会単位で組織されています。
また、規約等に定められた活動内容をみると、普段は、約7割の自主防災組織が防災訓練の実施や防災知識の啓発を行うこととしており、ついで防災のためのパトロールや消火器等の頒布・協同購入を実施することとしている自主防災組織が多くなっています。一方、災害時の活動については、初期消火、住民等の避難誘導、負傷者等の救出・救護、情報収集・伝達、給食・給水、災害危険箇所等のパトロールなどを行うこととされています。
なお、このような地域コミュニティにおける組織以外の住民等による防災組織としては、婦人防火クラブ、少年消防クラブ、幼年消防クラブがあり、全国で、婦人防火クラブ15,032団体、約253万人、少年消防クラブ6,301団体、約54万人、幼年消防クラブ13,332団体、約113万人が、これらの組織に参加しています。
3. コミュニティ防災推進の課題
消防庁では、これまで、自治総合センター等の関係団体と連携を図りながら、自主防災組織の育成と活動環境の整備等に取り組み、前述のように自主防災組織の組織率も年々上昇してきました。しかしながら、活動の実態は必ずしも活発とは言えず、阪神・淡路大震災を教訓に、今後強力に活動の活性化を図っていく必要があります。
そのために、まず重要なことは、リーダーの育成です。
自主防災組織の多くは町内会や自治会と兼ねているため、リーダーが多くの役職を兼ねていて極めて多忙であったり、役員の交代制ゆえにやる気や継続性がなかったり、あるいはリーダーの高齢化や専門的知識の不足といった問題点があります。
このため、形だけのリーダーではなく、消防団活動の経験のある人など防災に関しある程度の知識をもち、防災に熱心な人を専従的なリーダーに据えて、継続的に組織活動をできるようにする必要があります。
行政サイドでも、消防学校や防災センターなどで自主防災のリーダーの育成のための教育訓練を積極的に用意し、参加してもらうよう努めることが肝要です。
第二に、資機材の整備があります。
新たな資機材の導入は、自主防災の自覚を促し、自主防災活動を活性化する即効薬となります。各家庭での最低限の備えを進めながら、木造一戸建ての多い地域、高層の集合住宅が多い地域など地域の実情に合わせた資機材を整備するとともに、資機材の機能や自主防災組織の役割に応じて、基礎的な資機材は各資機材倉庫に配備し、高度な機能を有するものは拠点的な場所に配備するといった工夫が必要です。
こうした資機材整備には、行政サイドも積極的な役割を担うことが必要ですが、廃車のジャッキや学校の廃品マットなどの身近な資源を有効活用するといったことも大事ではないかと考えられます。
次に、活動拠点の確保をあげることができます。
災害時に適切な活動を実施するたには、普段から防災に関する研修・訓練等を行い、資機材等を保管する場となるとともに、災害時には、一時的な避難所や情報拠点、初期消火や救助活動等の拠点となる場を確保する必要があります。そのためには、コミュニティ内に防災センターや公民館、集合所等を確保することが必要ですが、こうした建物だけでなく、ある程度のオープンスペースを有し、耐震性貯水槽や訓練や集合用の広場、資機材倉庫や情報連絡設備等多様な防災機能を有するコミュニティ防災拠点(P6参照)として整備していくことが重要と考えられます。
このような活動環境の整備に並行して、活動マニュアルの整備と実効ある研修・訓練の実施も非常に重要です。
災害時には何をするのか、行政や各自主防災組織において簡単でわかりやすいマニュアルを作成するとともに、研修や訓練を通じてそれを実際に実行できるようにすることが必要です。その点、地震や煙、消火等を体験できる体験型の防災センターは有効であり、また、日曜防災教室などの開催などによって繰り返し研修・訓練を実施する必要があると考えられます。
このほか、有効な自主防災活動を展開するためには、町内会や小学校区といった自主防災組織のレベルに合わせた活動組織の編成や地域の事業所等との連携、災害弱者に配慮した活動体制の確保等も課題としてあ
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